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なぜ多くのシステム連携にREST APIが使われるのか?非エンジニアのための基礎知識

Tags: REST API, API連携, IT基礎, Web技術

スキマ学習ラボをご覧いただきありがとうございます。この記事では、現代のシステム連携において広く利用されている技術である「REST API」について、その基本的な概念と、なぜこれほどまでに普及しているのかを分かりやすく解説します。

REST APIとは何か?

まず、API(Application Programming Interface)とは、ソフトウェア同士が互いに情報や機能を利用するための取り決めや窓口のことです。私たちは普段意識していませんが、インターネット上の様々なサービスやアプリケーションは、このAPIを通じて連携し、機能を提供しています。

REST APIは、数あるAPIの設計スタイル(アーキテクチャスタイル)の一つです。「REST」は「Representational State Transfer」の略称で、Roy Fielding氏という計算機科学者が提唱した一連の原則に基づいています。これらの原則に従って設計されたAPIを、一般的に「RESTfulなAPI」または「REST API」と呼びます。

REST APIの基本的な考え方:リソース指向

REST APIの最も重要な考え方の一つに「リソース指向」があります。これは、APIが操作の対象とするものを「リソース」として捉えるということです。例えば、ECサイトであれば「商品」「顧客」「注文」などがリソースになり得ます。

これらのリソースは、それぞれ一意のURI(Uniform Resource Identifier)によって識別されます。Webサイトのアドレス(URL)のようなものだと考えると分かりやすいでしょう。そして、クライアント(APIを利用する側のシステムやアプリケーション)は、このURIを使って特定のリソースにアクセスし、操作を行います。

HTTPメソッドによるリソース操作

REST APIでは、リソースに対する操作はHTTPメソッド(WebブラウザがWebサーバーと通信する際に使う方法)を用いて表現します。主なHTTPメソッドとその役割は以下の通りです。

例えば、「商品」リソースに対して、GET /products/123 というリクエストを送ればIDが123の商品情報を取得でき、DELETE /products/123 と送ればその商品を削除できる、といったイメージです。

なぜREST APIは広く使われるのか?

REST APIがこれほど普及している理由はいくつかあります。

非エンジニアがREST APIを知っておくことの意義

ITシステムやサービスが当たり前になった現代において、システム連携はビジネスの効率化や新しい価値創造に不可欠です。営業担当者が顧客の課題を聞き出す際や、社内のエンジニアと連携してシステム提案を行う際に、REST APIの基本的な概念を理解していることは大きな助けとなります。

まとめ

REST APIは、シンプルで汎用性が高く、既存のWeb技術を活用できるため、現代のシステム連携において最も広く採用されているアーキテクチャスタイルの一つです。リソース指向の考え方とHTTPメソッドによる操作という基本を知ることで、多くのITシステムやサービスの仕組みに対する理解を深めることができます。

スキマ時間を活用して、この基礎知識を身につけることが、日々の業務やキャリアアップに繋がる一歩となることを願っています。より具体的なREST APIの設計や実装については、さらに深く学ぶ機会を持つことも検討してみてください。